少し前の話になりますが。
こんなニュースがありました。


(当初引用していた記事がなくなってしまったので、リンク先を変更しました)

動物園のふれあいコーナーのウサギにパスツレラの集団感染(というか発症)が見られ、動物園としてもできうる限りの手を尽くしたものの改善に至らず、やむを得ずすべてのウサギに安楽死処置をしたというものです。
動物園のホームページに「お知らせ」が掲載されて明らかとなりました。

動物園のツイッターにはかなり感情的なコメントも見られましたが、この記事自体にはまあまあ、まっとうなコメントがついているかなという印象です。


名の知れた人気動物のことならいざ知らず、ふれあいの動物のことをここまで丁寧に公表されていることを、まずは評価すべきでしょう。
どこにでもあるふれあいコーナーですが、なかなかこういう対応が出来るところは少ないと思います。

悲しいことではありますが、動物園の動物を伴侶動物と同列に考えることは無理です。
ふれあいの動物は動物園の本筋ではない、客寄せのオマケのような存在です。
それでも、手を尽くして対応されています。


ただ、不可解なことが一つ。
この動物園では、以前、ノウサギに兎出血病が発生しています。
致死率40~90%とも言われ、治療法もない厄介な感染症ゆえ、本来であれば発症していない個体も含め、敷地内のウサギは全頭処分が選択されるべきでした。
しかし、このときはふれあいのウサギも、生き残ったノウサギも飼育を継続しています。
ノウサギについては抗体検査を実施したといいますが、検査は万能ではないはず。

園内に侵入した野生動物や、お客さんがウィルスを媒介し、野生のノウサギやお客さん(その方と接触のある人も含め)のペットのウサギに感染が広がる恐れもあると思いました。

絶対に封じ込めなければならない兎出血病の時の対応がそれで、パスツレラでこの対応!?
と違和感を抱いた方も多かったのではないでしょうか。
侮ってはいけない感染症ではありますが、パスツレラなんて、ほとんどのウサギが普通に持っているもので、発症するかしないかの違いでしかないですし。

その辺の割り切れなさは残るものの、鼻水垂らしてくしゃみしているウサギをふれあいコーナーに置いておくわけにはいかないし、致し方なかったんでしょうね。

ふれあいコーナーだけではなく、なんとかカフェとか、人間が自分の都合のいいときだけ動物を可愛がりに行くという、そういう商売はやめるべき時に来ているんだろうな、、、と思います。
コロナ禍のおり、感染症や動物との付き合い方を考えるべき時なのかもしれません。


そういえば、飼育崩壊したウサギ観音のお寺さんもボランティアの方が非常に頑張っていらっしゃるけれど、あまりいい状況ではないみたい。

情報公開の仕方とか、報道のされ方とか。
そして、SNSの反応の仕方とか。
ふれあいウサギの件もそうだけど、なんだか考えさせられます。


オマケ
210223 DSC_2127 (2)
我が家の可愛いの、貼っておきます

これも、処分されるべき動物。
だったんですけどね、、、可愛いから生きてます。

こういう話は、可愛いとか可哀想とかいう感情は横に置いてしなければイカンのですが、でも最後は感情論になってしまうんでしょうね